地中内で越境していた浄化槽を取り除いたケース ~不動産売却での事例115~
地中に埋まっていることがあるもの(地中埋設物)として浄化槽があります。
敷地に本下水が通っていても以前の浄化槽が地中に埋まっていることがよくあります。
土地を売却する場合、地中にある浄化槽は、取り除いて(撤去して)引き渡さなければなりません。
浄化槽が地中で越境している
築40年の家がある土地の売却での事です。
売主さん側で家を解体し、更地渡しをします。
売主さんから以前使用していた浄化槽が残っているとの事だったので、家の解体工事では浄化槽も取ることになりました。
なお、浄化槽は、汚水を処理するために使用するタンクです。
そして、解体工事が終わりに差し掛かったところ、解体業者から
「浄化槽が越境して埋まっています。1度現地を見てほしいのですが。」
と言われ、現地を見に行きました。
すると、浄化槽が地中でお隣の敷地に少し越境していました。
浄化槽を取るには問題がある
浄化槽は、撤去しなければなりません。
ただし、浄化槽の撤去には問題があります。
浄化槽の上には、お隣とのブロック塀があり、浄化槽を取るとブロック塀が崩れるまたは壊れる恐れがあったのです。
それでも、浄化槽を取らないと、
●買主さんと後々トラブルになるリスクがある
●ブロック塀が壊れるリスクよりも買主さんとのトラブルになるリスクの方が大きい
ことがあります。
まず、売主さんとお隣の方に事情を話し、ブロック塀が崩れて壊れてしまう可能性があることを説明しました。
そして、売主さんには大変酷な話ですが、ブロック塀が壊れた場合に売主さんがブロック塀の補修費用を払うことで売主さんとお隣の方に了解してもらい、浄化槽を取ることにしました。
浄化槽は取れたのか?
解体業者の経験と技術で、ブロック塀を崩れ壊すことなく、何とか浄化槽を取ることができました。
それでも、越境した浄化槽の撤去は紙一重で、時間をかけて慎重に撤去しました。
建物の解体と浄化槽の撤去は、当社と付き合いがある解体業者にお願いしたのですが、やはりさすがです。
ブロック塀が崩れて壊れるという最悪の状況を免れた売主さんも無事に浄化槽が取れたことを聞いてひと安心です。
こうして、トラブルなく浄化槽を取ることができ、売却も無事に済みました。
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