買主が出てきたガラを売主の確認なく勝手に処分・撤去し、費用を売主に請求してきた!? ~不動産売却での事例61~
引き渡し後に地中からコンクリートガラなどが出てきた場合、通常売主さんが処分・撤去します。
古屋付き土地売却でのケースで、買主さんが引き渡し後に出てきたガラを売主さんに確認しないで勝手に処分・撤去してしまい、費用を売主さんに請求してきたことがありました。
ガラが出てきたことを確認してもらう
古屋付き土地売買で引き渡し後に買主さんが古屋の解体をした際、地中からガラやゴミが出てくることがあります。
この場合、通常、一定の期間内に出てきたガラは、売主さんの責任と負担で処分・撤去することになっています。
そのため、買主さんはガラが出てきたら不動産業者や売主さんにガラが出てきたことを伝えます。
それから、現地を不動産業者や売主さんに確認してもらい、処分・撤去の費用を出します。
なお、処分・撤去する費用や業者については、売主さんが決めることになりますが、売主さんと買主さんの話し合いで決めることもできます。
処分・撤去する業者が決まってから、ガラを処分・撤去します。
そして、現地でガラが出てきたことは必ず不動産業者や売主さんに確認してもらうことが重要です。
不動産業者や売主さんの立ち会いのもとで確認しないとガラが出てきた事実が不明なってしまいます。
買主さん側は家の工事を早く進めたいと思い、ガラなどを勝手に処分・撤去してしまうと、売主さんにガラが出てきたことを証明できなくなってしまいます。
買主が勝手に処分!?
当社での古屋付き土地売却の事例です。
買主さんが引き渡し後に古屋を解体した際に、地中からガラが出てきました。
しかし、このガラを買主さんが勝手に処分・撤去してしまい(解体のついでに解体業者に処理してもらい)、費用を売主さんに請求してきたのです。
それを買主さん側の仲介会社から、
仲介会社「買主さんから『売主さんの対応を待っていたら、家の新築工事のスケージュールが進まない。契約で決められてることだから、当然売主さんに払ってもらいたい。』と言っていましたので売主さんの対応をお願いします。」
ただ、写真を撮っていたので、売主さんに写真でガラを確認してもらいました。
売主「これは本当に出たの?費用の相談なく勝手に処分してもらっては困るな。払わなきゃいけないのだろうけど、費用が少し高い気がする。」
となりました。
仲介会社「買主さんは『早く払って下さいと売主さんに伝えてください。』それだけです。」
なかなか話がまとまりませんでした。
引き渡し後のガラでのトラブル
今回のように地中からガラなどが出てくることがあります。
売主さんにとっては酷ですが、引き渡し後の一定期間内に出てきたガラの撤去費用は原則売主さんが負担します。
今回のケースで一時はどうなることかと思いましたが、売主さんにガラの撤去費用を支払って頂き、解決しました。
ただ、今回のケースがあってから、古屋付きの土地の売却でも、当社では売主さんに古屋を解体してから引き渡す「更地渡し」を勧めています。
引き渡し後では、買主さんとトラブルになりやすいのですが、引き渡し前ではガラが出ても売主さん側だけでほぼ解決できています。
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