「これはガラではない」とガラが出てきたことをなかなか認めてくれなかった売主 ~不動産売却での事例㉘~
建物の解体時に地中から「ガラ」が出ることがあります。
建物(古屋)付土地を売却した後に、地中から出たガラは、次の建物に影響がない様に売主さん側で撤去・処分します。
これは、売主さんには、引き渡し後でもきれいな状態の土地を売却する責任があるからなのです。
地中から出てきた「ガラ」の撤去と処分
建物(古屋)付土地を売却した後に、建物(古屋)の解体工事中に「ガラ」などの地中障害(埋設)物などが出てきた場合は、基本的に不動産売買の契約では「瑕疵担保責任」によって、撤去・処分費用を売主さんが負担することになります。
ただ、こればかりは建物を解体して地中を掘ってみないと分からないものなので、万が一売却後に地中から「ガラ」が出てきた場合は、売主さんに別途追加費用がかかってしまうことになります。
売主さんにとって、売却が無事済んだ後に出費が出ることはとても心苦しいことですが。
それでも、土地はきれいにして売却するのが原則なのです。
ちなみに、地中から出て来るので多いのは、「コンクリートガラ」です。
ガラではない!?
ガラが出てきた場合、売主さんにガラを見て確認してもらいます。
当社の売却事例ですが、このような事がありました。
アクティバル「地中からガラが出てきました。一度現地でご確認下さい。」
売主「わかりました。」
数日後、当社と現地に行ってガラを見た売主さんが
売主「これはガラなのかな?解体業者が家を壊して、壊したものをそのまま埋めたのでは?それか浄化槽では?」
アクティバル「いいえ。これは、ガラですよ。」
売主「そうかな。」
となかなかガラが出てきた事実を認めません。
売主「こんなにたくさんのガラが出て来るはずがない。」
アクティバル「前からこれらのガラは地中に埋まっていたようです。解体後に誰かが新たに埋めたのではありません。」
ところが、売主さんが思わぬ行動に。
売主「これはガラじゃない!」
と言って解体業者がトラックに積んで処分するはずだったガラを地中に戻してしまいました。
アクティバル「参ったなあ。果たして解決するのだろうか。。。」
その後もしばらく譲らない売主さんでしたが、当社と解体業者さんで時間をかけて説明や説得をして、ついにガラが出てきたこと(処分・撤去すること)を認めてくれました。
このやりとりは、朝から始まって、夕方になっていました。
当社は、売主さんにガラが出る可能性がある、その場合には売主さんが処分・撤去することを契約前~引き渡し時まで何度も説明していました。
その時は、売主さんに理解してもらったのですが、まさか本当に自分の土地からガラが出てくることは思っていなかったようです。
ガラが出てくる可能性がある
地中から「ガラ」が出てくるのは、当時誰かがそれらをきちんと処理しないまま埋めてしまった可能性が高いです。
しかし、建物(古屋)付で土地を売却する場合は、解体する前の建物が建っている以上、売主さんがその時点で気づいている(知っている)ことは少ないのです。
実際にガラなどの埋設物が見つかるのは、ほとんどが前の建物の解体時です。
売主さんは、地中から埋設物(ガラなど)が出てくる可能性があること頭に入れておいて下さい。
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