不動産売買の残代金決済で売主と買主が会話をする時間がある!? ~不動産売却での事例㉞~
不動産売買取引で、最後に行うのが残代金決済(けっさい)です。
残代金決済は、売主さん・買主さん・仲介会社・司法書士などの関係当事者全員が集まり、銀行の応接室やブースなどで行います。
残代金決済では、ほとんど不動産売買の手続きに関するを行いますが、少しの間だけ売主さんと買主さんがお話しする時間があります。
銀行に関係当事者が集まって行う残代金決済
残代金決済とは、売買代金の残代金を決済(支払)することです。
不動産売買は通常、売買契約時に手付金を支払い、契約から約1~2ヶ月後に残代金(手付金以外の分)を支払うことになります。
残代金決済は銀行の応接室やブースで通常行います。
これは、多くの買主さんが不動産購入のために銀行から融資(住宅ローン)をし、売主さんに売買代金を支払うため、融資をする銀行で行うためです。
また、一般的な残金決済に来る関係当事者は①売主②買主③売主側の仲介会社④買主側の仲介会社⑤司法書士の5者です。
ケースによって関係者が変わることがありますが、通常はこの5者です。
残代金決済の時間
残代金決済は、売主さんと買主さんがメインですが、関係当事者が多いので、慣れない方は緊張してしまうこともあるかもしれません。
また、決済の場では、様々な手続きを行っているので、初めての方は、次々と出てくる書類の多さに圧倒されるかと思います。
ただ、決済が始まって30分くらいは書類の署名捺印などですぐ時間が経ってしまいます。
なお、残代金決済は、通常1時間くらいで終わるのですが、月末や給料日などで銀行が忙しい日になると1時間半以上かかることもあります。
こんな話をしています
融資によって銀行から買主さんの口座にお金が振り込まれ、今度は買主さんの口座から売主さんの口座へ売買代金が振り込まれます。
この売主さんの口座に振り込まれるまでの時間があります。
この振り込みの間、何をしているかというと、売主さん・買主さん・不動産会社とでお話しすることがります。
これまでの手続きで張りつめていた空気が和らぐ時間です。
話で多いのが、買主さんからの質問で、
「住みやすい場所ですか?」や「近所の方はどうですか?」など住環境のことです。
売主さんと買主さんは、決済の時に初めて会う場合(契約が持ち回りなど)もあります。
住環境のことは、契約前などに不動産会社を通じて確認したりしますが、実際に住んでいた(よく知っている)売主さんに最後こと細かく聞くのです。
売主さんは「とても良い(住みやすい)場所です。」「隣の〇〇さんはとても良い方ですよ。」などと答えます。
また、次に多いのが、売主さんから
「いつ家は完成するのですか?」や「どんな家を建てるのですか?」と聞くことがあります。
他にも、買主さんが若い夫婦の方で決済にお子さんを連れてくると、お子さんの話になります。
なお、不動産会社の担当者が沈黙にならないように最初色々な話をふります。
こうして売主さんと買主さんの会話が盛り上がってきたと思ったら、銀行の方が現れます。
それは、決済終了の合図です。
銀行の方は、売主さんの口座へ振り込みがされると、現金(不動産会社の仲介手数料や司法書士の報酬など)を持って登場するのです。
全ての支払いや精算が終わると、これで決済は終了です。
円満な残代金決済の場では、このような話をします。
つづく
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