身近な問題?空き家と植栽の越境 ~空き家の売却で実際にあった事例㉑~
越境(えっきょう)というと難しい言葉のように聞こえますが、実際は身近な問題です。
不動産での越境は、土地(敷地)の境界を越えてしまうことによって起こる問題です。
特に植栽(樹木)の枝などが越境している事がよくあります。
空き家の場合でも、空き家の敷地ある植栽がお隣の敷地に越境しているケースが多くあります。
植栽の越境
自分又はお隣の土地から植栽(樹木)の枝などが越境することがあります。
植栽の枝がはみ出ているせいで、邪魔になったり、葉が落ちてきたり、植栽から発生した虫などが敷地に入ってきてしまうのです。
ただし、このような場合でも、枝を勝手に切ることはできず、木の所有者(お隣の方)の承諾が必要です。
お隣の方に切ってもらうか、(承諾をもらってから)自分で切ることができるのです。
植栽の越境が原因でトラブル?
通常、不動産売却で植栽の越境が問題となっている場合には、お隣さんと話し合いなどをして越境を解消することになります。
しかし、植栽の越境が原因でトラブルになってしまうケースもあります。
例えば・・・
空き家にある植栽のたくさんの枝などが越境し、お隣の敷地まで侵入していました。
これに困っていたお隣の方ですが、勝手に切る訳にもいきません。
空き家の持ち主(所有者)と話をしたいのですが、誰が持ち主で・今どこに住んでいるのか・連絡先もわからないのです。
なお、このようになってしまうのは下のような事が原因です。
●空き家の謄本に記載された所有者が住所変更をしていない
●相続登記をしていない
そして、そのまま植栽の枝などがどんどんひどくなっていくのです。
そうなると、空き家を売却することになった際、今度はお隣から植栽が越境していても、越境している部分の枝を切ってほしいと伝えても応じてくれないことがあります。
「今までどれだけこっちが迷惑していたか」などと言われます。
空き家での越境問題
空き家での越境が問題とならないためにも、
〇植栽の枝などの越境は身近な問題であると理解する
〇空き家の管理はちゃんと行う
〇空き家の持ち主(所有者)は日頃からお隣と良好な関係を(連絡をよく取る)
などが必要なこととして挙げられます。
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