売主の書類が揃わないのに融資を実行!?印鑑証明書を取りに行った売主は戻って来るのか!? ~不動産売却での事例102~
不動産の決済は、不動産取引が完了する最後の手続きで、残代金の支払いや物件の引き渡しを行います。
これは、買主さんから売主さんへ売買代金の残代金が支払われ、売主さんから買主さんへ不動産の所有権移転登手続きをするのです。
決済では、高額なお金が動いたり、登記の手続きをするなど、売買契約でも重要な手続きになります。
売主書類の確認
まず、決済では、司法書士が所有権移転登記に必要な書類の確認をします。
司法書士が売主さんの実印・印鑑証明書・権利証(登記識別情報)などを確認します。
この司法書士による売主の本人確認や書類の確認ができれば、次は買主さんから売主さんへ残代金の支払いです。
買主さんが住宅ローンを利用する場合、司法書士が所有権移転登記の必要書類が揃ったことを確認したら、銀行(住宅ローン)の担当者に融資実行するよう伝えます。
売主の書類が揃ってないのに・・・
前回のブログの続きです。
売主さん側の仲介会社の担当者と印鑑証明書を取りに行った売主さん。
買主さん、司法書士の先生や当社のスタッフはその場でしばらく待つことに。
すると、最初同席していた買主さんのハウスメーカー担当者の姿が見えません。
しばらくすると、
ハウスメーカーの担当者「融資(売買代金の支払い)の手続きをしてきました。」
アクティバル・司法書士「え~~~!?」
司法書士「まだ売主さんの書類が揃ってないですよ!融資を実行してはマズいです。」
ハウスメーカーの担当者「えっ??先生が書類を確認していたのでは??だから、書類が揃っているのは確実と思って。。。」
司法書士「このまま、売主さんが戻って来なかったりしたらどうします?お金だけ売主さんに入って、買主さんは土地の引き渡しを受けれない(登記できない)ことになるかもしれません。そして、もし、そのまま売主さんが行方をくらましたら・・・」
その場にいた関係者は愕然としました。
なお、このハウスメーカーの担当者は、当社スタッフと同様に初めての決済だったのです。
アクティバル「すみません、仲介会社として、この場をコントロールできなくて。」
売主は戻って来るのか?
関係者全員が不安を抱えたままの状況がしばらく続きました。
アクティバル「売主さんは、そこまで悪い人には見えなかったし、売主さんには仲介会社の担当者もいるから、必ず戻って来るだろう。このまま持ち逃げなんてことはないだろう。」
と心の中で思っていました。
1時間後、売主さんが印鑑証明書を持って戻って来ました。
アクティバル・司法書士・ハウスメーカー「あ~、良かった。。。」
売主「お待たせしてすみませんでした。それとお騒がせをしました。」
問題が起こり、時間がかかり、一時はどうなるかと思いましたが、この後の決済は、問題なく終わりました。
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