土地の売却後に売主の兄弟が買主に土地を返してほしいと言ってきた！？　　～不動産売却での事例118～

不動産の相続でトラブルになることがあります。

それは、親の不動産を相続するような場合に、相続人である子供達が兄弟・姉妹間で争いになることが多くあります。

不動産は高額であるため、兄弟や姉妹でもお金が絡むと揉めてしまうのです。

不動産相続のトラブルで土地を売却した後に相続人である売主さんの兄弟が買主さんに売却した土地を返してほしいと言ってきたケースがありました。

〇兄弟(姉妹)間は仲が良いから相続でトラブルにはなることはない

〇うちの子供たちは、相続で揉めない

などと、相続でのトラブルを自分は関係ないことと考えている方がいると思います。

しかし、そう上手くいかないのが相続です。

前は仲が良かった兄弟・姉妹でも相続になったら兄弟・姉妹間で争いをするというケースをよく聞きます。

親が亡くなった後、相続をきっかけに争い、絶縁状態になってしまうこともあるのです。

以前、当社が売却を頼まれた土地での話です。

実家であった親の土地を相続したXさんは、誰も住むことがなくなった親の土地をYさんに売却しました。

しかし、土地の売却が終わった後、半年ぐらいした時です。

Yさん「半年前に〇〇の土地を買ったYです。買った土地の事で困っていることがあります。」

アクティバル「Yさん、どうさましたか？」

Yさん「売主Xさんの弟を名乗るZと言う人が昨日訪ねて来ました。すると、『Yさんの買った本当の土地の所有者は私Zです。兄のXは、親がなくなった後にお金欲しさにこの土地を無断で売ったので、この土地を返してもらいたい。弁護士にも話してありますので、今後裁判で争うことになるかもしれませんよ。』と言ってきたのです。」

アクティバル「そうだったのですか。それで、Yさんはどうしました？」

Yさん「『兄弟間の相続の事を言われてもわかりません。そちら兄弟間の事なので、自分は関係ないです。一度兄弟間で話し合って解決して下さい。こちらも不動産屋などに確認しますから。』と言って、とりあえずその場は終えました。ただ、せっかく買った土地なのに返せと言われても。。。どうすればいいですか？」

アクティバル「わかりました。まずは売主さんXさんに相談してみます。」

当社が売主のXさんに弟Zさんの事を話しました。

売主Xさん「弟のZはYさんにそんなことを言ってきたのですか？Zの事はほっといてかまいませんから。Zは相続でもらえるものが何もなかったから妬んで嫌がらせをしたのでしょう。」

アクティバル「そう言われてもYさんが困っていますよ。弟のZさんを何とかして頂けないないでしょうか？」

売主Xさん「わかりました。Yさんやアクティバルさんに迷惑がかからないように私が何とかします。ご迷惑かけてすみませんでした。」

それから、Zさんは買主Yさんの前に現れることはありませんでした。

なお、当社は売主Xさんに親の土地を相続する権利があり、正式な相続の手続きをして土地を相続していたことを再確認しました。

それでは、なぜ、このようになったのでしょう？

売主のXさんは、土地の売却後にZさんを含めた兄弟や親族に実家の土地の売却が無事済んだことを話したそうです。

ところが、Zさんはずっと相続の事でXさんの事を恨んでいたようです。

その後に、Zさんは誰が買ったのかを調べて、(Xさんは相続する権利があるため)関係のないYさんを脅して土地を返してもらうかお金をもらおうと思ったのではないかと売主のXさんが言っていました。

XさんとZさんは相続前までは仲の良い兄弟だったそうなのですが、相続の時から(このケースも原因で)不仲になってしまったそうです。