地元で有名な浸水被害が多い地域の土地を売却する ~不動産売却での事例168~
近年、記録的な豪雨による浸水等の水害が増えています。
そして、不動産売却を受けた不動産会社は、浸水履歴を調べます。
以前、地元で有名な浸水被害が多い地域の土地を売却する際に、市役所の情報やご近所への聞き込みをして浸水被害(道路冠水など)を調べたことがありました。
地元では「水が出る」と有名な地域
当社が売却を頼まれた土地がありました。
この土地の周辺は、台風や大雨になると、すぐに浸水(道路冠水)してしまうことがあるため、地元では有名な「よく水が出る」と呼ばれる地域でした。
そこで、土地を売り出す前に市役所の浸水履歴を調べてみたところ、やはり物件の周辺で過去に数回浸水被害があることがわかりました。
ただ注意したいのは、市が公表している浸水被害の情報は、地域の方の情報や市のパトロールを基に作られたものであり、全ての浸水被害ではないという事です。
なお、土地を売り出す際の物件情報の備考欄に「過去に物件エリア付近での冠水報告あり」と記載しました。
浸水を詳しく調べてほしい
その土地に買い手が見つかったのですが、買主さんのハウスメーカーから
「浸水について、何点か具体的に調べてほしいのです。」
と言われました。
それは、
①最近の浸水状況はどうか?
②浸水があった場合、どれくらい水が出るのか?
③近所の人は、浸水について何か対策をしているのか?
という事でした。
また、市役所の情報だけでは足りず、実際に住んでいる人(近所の方)の声(情報)も聞いてほしいとの事でした。
近所の方からの情報
そして、実際にご近所を回って聞いてみることにしました。
ご近所の方はとても親切で浸水について詳しく教えて頂きました。
聞きた話によると、
①ここ15年くらい大きな浸水はない
②水が出る時は道路面から50㎝まで水が来ることがる
③対策は特にないが、長靴は持っておいた方がいい
との事でした。
ところで、売主さんはこの土地に1度も住んだことがなかった(住む予定で土地を買ったが、結局住まなかった)ので、浸水のことはほとんど知りませんでした。
浸水被害が多くなっている
買主さんのハウスメーカーに近所の方から聞いた内容を書面で伝えました。
買主さんが家を建てる際の浸水対策の参考になったみたいです。
最近は、浸水などの水害がよく起きていますので、売却する土地や周辺などの浸水状況を調べることが必要になっています。
余談ですが、売主さんに売却する物件の浸水状況を伝えると、
「そこまで調べるのですか!」
と驚かれることがあります。
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