不動産売買での「現状渡し」は、売主の残置物(荷物やゴミなど)を残して引き渡すのか? ~不動産売却での事例㊶~
不動産売買での現状渡しは、売主さんが土地や建物を現状の状態で買主さんに引き渡すことです。
ただし、現状渡しといっても残置物(荷物)を残したまま引き渡すではなく、家具、家電やゴミなどの残置物は、売主さんが撤去して(持って行って)、又は処分して空の状態での引き渡しが基本です。
現状渡し
不動産売買でよく登場する用語の「現状渡し」。
現状渡しは、「現状有姿」や「現況渡し」などとも言います。
これは簡単に説明すると、「現状の状態で引き渡す」ことです。
つまり、そのままの状態で不動産を引き渡すということになります。
売主が残置物を撤去・処分する
不動産売買では、売主さんが残置物を片付けるというのが不動産取引では慣習となっています。
ただし、これは、法律や規則ではなく、あくまで「慣習」なので、残置物は売主さんで処理することが前提となっているものの、「売主は、残置物を撤去又は処分して買主に引き渡す」とした内容を売買契約書の特約に明記するのが良いです。
なお、例外として特約で「残置物も含めて買主に引き渡す」とすることもできます。
現状渡しと残置物
これまで当社では、よく売主さんから
「現状渡しなら荷物やゴミはそのままでもいいの?」
「現状渡しって、こちらの私物も買主が引き取ってくれるの?」
などと聞かれることがあります。
当社では、
「残置物は売主さんで片付けてもらうのが原則です。」
と答えます。
このように、通常売主さんにとって「現状渡し」は、物件内にある物はそのままで良いと思ってしまうのです。
なお、当社の売買契約書にも、残置物でのトラブルを避けるために、下記のような内容の特約を記載しています。
*特約例
●売主は、引き渡しまでにその責任と負担において残置物を撤去又は処分するものとします。
●売主の責任において引き渡しまでに、建物内及び敷地上に存する動産を撤去の上、買主に引き渡すものとします。
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