測量の立会い(境界確定)で相手(お隣)に日本語の通じない外国人がいたケース ~不動産売却での事例㉑~
土地を売却する場合、境界を確定する(測量をする)ことがあります。
ただし、境界確定の際に、相手の方がなかなか立ち会えない場合があります。
その理由として、忙しい、遠方に住んでいるやお隣の所有者に相続があり、登記名義を変更してないため、所有者が不明などがあると思います。
しかし、立ち会いができない理由に日本語がわからない外国人がいた場合がありました。
土地を売却する際の測量
土地を売却するにあたって、土地の測量をする場合があります。
土地の売却で土地を測量するのは通常売主さん側で行う場合が多いです。
その場合、土地の測量を行い、隣地との立ち会いなどを経て、境界を確定して土地を引き渡(売却)します。
なお、お隣の土地の境界を確定する測量を境界確定測量といいます。
これが完了していないことは、境界が確定したとは言えません。
ところで、契約書に「境界確定ができない場合、契約は白紙解約とします」などの内容が書いてあることがあります。
この場合に境界確定ができないと土地売買の契約は解約となってしまいます。
立ち会いができないことがある
境界確定の際に、たまに相手の方が立ち会えない場合があります。
その理由は
・忙しい
・遠方に住んでいる
・体調が悪い
・お隣の所有者が不明(相続の後、登記名義を変更していない)
などがあります。
しかし、このような場合でも、立ち会いが難しい場合は、代理人を立てて境界確認をしてもらうことがあります。
日本語が通じず、測量の立ち会いができない
当社が土地の売却の依頼を受けた実際にあった事例です。
土地の売買契約後、売主さん側で測量をすることになりました。
しかし、測量士の方から
「お隣1件測量の立会いができていません。お隣の所有者の方は日本人ですが、いつ行っても家にいません。奥さんがいるのですが、外国の方で日本語が全然分からず通じないので対応してもらえません。」
お隣の所有者の方は仕事で忙しいらしく、ほとんど家にいないそうです。
奥さんが家にいるらしいのですが、日本語が全く通じず、測量士の言っていることが全然わからないそうです。
なお、こちらの契約には「境界確定ができない場合、契約は白紙解約とします」の内容があります。
売主さんに測量の状況を伝えると、売主さんは売却できず解約となると思い、不安になってしまいました。
ところが、ある日測量士の方から測量の立ち会いができたとの連絡がありました。
お隣には小さいお子さんがいて、日本語が少し分かるみたいだったので、お父さん(所有者)と連絡を取りたい事を伝えたようです。
そして、所有者の方と連絡が取れ、測量の立ち会い(境界確定)ができたそうです。
この測量の結果を売主さんに伝えると売主さんは一安心、ホッとしていました。
その後、測量の手続きが全て完了し、無事に土地を売却することができました。
今回の場合、測量の立ち会いをする所有者が日本人でしたが、対応したのが外国人で測量に少し苦戦した事例でした。
つづく
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